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小説 助教授秋月荘一郎の事件簿 第1話


 私の父と母は至って普通の人間だと思っていた。
 父は国立Y大学の文学部の助教授。専攻は英文学でシェークスピアなんて私にとってはロマンな人物を研究している。母は今では専業主婦だが、昔は工学部、しかも女性に人気の無い(あくまで私の主観だが)土木建築学科の助手をやっていたようだ。文系と理系で全く異なる勉強を主としていた二人がどうやって出会ったのか、馴れ初めに興味はあるがまだ聞いたことが無い。私が失恋したときの慰め話として取っておくつもり。
 話がずれたわね。
 そうそう、私は父と母が普通の人間だと思っていた。
 じゃぁ変な人間なのと聞かれれば、自信を持って「YES」と心の中で答えながら「いや、そうゆうんじゃなくてね」と他の人にはお茶を濁すだろう。何故なら恥ずかしいことこの上ないから。
 私はもちろん両親を尊敬しているし大好きだ。二人の子どもで本当に良かったと感じる。
 でも時々二人の行動がとても恥ずかしくてしょうがない、まだ18歳の私にはとてもそれを笑い話に出来るほど人間が出来ていない。そんなものが父と母にあるのだ。
「あの・・・律子さん?」
「え!?あ、ごめんごめん。何の話だったけ?」
 いけないいけない。そんなことを考えている場合ではなかった。
「ぶぅー。ちゃんと聞いてくださいよ!」
 春香が頬を膨らませて私に抗議した。そうそう、春香に取ってはそれほど重大な悩みらしい。元はといえばその春香の悩みから思考が勝手に私の両親のことになってしまったのだ。
「はいはい、それで?お父さんとお母さんが二人で旅行に行くことになったと」
「はい。こんなかわいい娘を残して・・・まだラブラブしたいらしいんですよ?」
「そりゃまだ若いもの。春香のご両親は私の両親と同じくらいの歳でしょ?アナタも子どもじゃないんだから、いつまでも甘えてないで暖かく見守ってあげなさい」
 私としてはとても的確なことを言ったなぁと自画自賛したのだが、春香はそれが気に喰わないみたいでじーっと私をにらみつけていた。
「旅行くらい良いほうよ。うちなんか・・・」
 失点1。どうも両親の話になると私は動揺してしまうらしい。春香はかけがえの無い友人のひとりだが、それでも両親の話なんかするつもりはなかったのに口が滑ってしまった。
「・・・うちなんか?」
 好奇心旺盛な若人はちょっとワクワクした顔つきで私の続きを待っている。
「やめた。とにかく、ご両親のことはわがまま言わずに見送ってあげなさい」
 無理やり話を終わらせて、これ以上春香の子どものようなかわいい顔を見ているとあることないことしゃべってしまいそうなので私は席を立ってその場から逃げた。

 こんなの私にも春香にも、ごく日常な風景だった。
 同じアイドル事務所のアイドルとして、友達として普通の話。
 でも『事件』が終わって思い返してみれば「ああ、この話のときに私は間違っていたんだ」と気がついたのも後の祭り。
 始まりは本当にどこにでもある日常だった。

※つづきをどうぞ

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